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糖尿病診断テスト75gOGTT(経口グルコース負荷試験)に潜むトリック

糖尿病の診断基準はいくつかあります。
その中に、耐糖能をチェックするというものがありますね。


75gOGTT

75グラムのブドウ糖を一気飲みさせて、その2時間後の血糖値を測って、

それをきちんと下げれてるかどうかを見るというものです。

糖尿病型と判断される基準は、2時間後の血糖値で200mg/dl以上で、140mg/dl以下が正常と判断されます。

140~200mg/dlの方々は「境界型(耐糖能異常)」と判断されます。

すごい量のブドウ糖を負荷するので、糖尿病と確定診断がついている人に行うのは危険なテストであるとされます。

(入院患者に出されるどんぶり飯一杯+おかずと同じかそれ以下の糖質量なんですけどねw)

このテストですが、実は実施のために少々複雑な条件が必要です。 いきなり実施できるテストではありません。




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75gOGTTの最適なデータを得るために必要な食事指導があるのです




●老人保健事業における糖尿病及び循環器疾患の指導区分に関する検討

http://www.jpha.or.jp/jpha/suishin/shikkan/tounyo_jyunkanki.html


このページでダウンロードできるPDFには糖尿病の様々な診断基準が書いてあります。

2003年の診断基準ですが75gOGTTなどの診断基準が変わったわけではないので、そのまま参考にさせていただきます。


この18ページに問診票があるのですが

OGTT注意点.png

その問診票の下に書いてある注意点を読んでください。


-------------------

一般的に早朝空腹時といえるものは前夜から8時間以上にわたって何も食べていない場合であるが,糖尿病の診断に用いる空腹時血糖値は前夜から10時間以上絶食し(飲水は可),朝食前に測定したものをいう。 経口糖負荷試験(OGTT;oral glucose tolerance test)を行うときには夕食後10~14時間の空腹時間の後に実施する。 もし空腹の時間が長くなるとOGTT時の血糖植がむしろ高くなり,正常でも耐糖能異常に類似した経過となることがあるし,この時聞が短すぎると実際の状況よりも血糖値が低くなることもある。

-------------------

いかがでしょうか?

糖質制限を考慮していない、糖質摂取している人々を対象として考え出された75gOGTTの診断のための、前提条件の絶食時間。

これは10時間から14時間までとけっこう厳密に決まっています。


「14時間以上絶食されると耐糖能異常に類似した結果になることがある」

「絶食時間が短すぎると実際の状況よりも血糖値が低くなることがある」


そういうテストなんですよね、75gOGTTというテストは。


さらにこれ、WHOの1999年のガイドラインも見てみましょう。

Definition, Diagnosis and Classification of Diabetes Mellitus and its Complications. Report of a WHO Consultation.

http://whqlibdoc.who.int/hq/1999/who_ncd_ncs_99.2.pdf


WHO OGTT.png


注意書き部分を翻訳しますね。


OGTTは少なくとも三日間の制限のない食餌(毎日、炭水化物(糖質)を150グラム以上摂取すること)および通常の身体活動の後に朝、行われるべきである。最近のエビデンスから、テストの前日の夕食では程よい炭水化物(糖質)量(30-50グラム)を摂取すべきであることが示唆されている。テストの前に8時間から14時間の絶食が行われるべきで、この時水を飲むのは構わない。テストの間は喫煙は避けられるべきである。結果の解釈に影響を及ぼしうる要因についてはすべて記載すべきである(例えば服薬、活動低下、感染症など)


ここでは8時間から14時間の絶食になっていますね。

どちらにしろ、14時間以上の絶食はよろしくないようです。


ここで注意書きされているのはさらに、

試験前の三日間は毎日最低でも150グラム以上の糖質を摂取しなさい。

試験前日の晩ご飯では30グラムから50グラムの糖質を摂取しなさい。


ということです。


つまり、75gOGTTというテストは

毎日糖質をたっぷり食べている人を決まった時間絶食させてブドウ糖負荷をかけた時にだけ機能するテストである

ということをここで明記しているわけですよね。


もしもこの75gOGTTのことを患者が理解していなければこんなことも?



糖尿病専門医が、患者に向かって

「糖質制限すると耐糖能が落ちるから危険だぞ。」

というときに、

75gOGTTのことについてきちんと説明しているでしょうか?



「そんなに糖質制限してみたかったらやってごらんなさい。2週間あげます。糖質制限してから、テストを受けに来なさい。」

とかいって、二週間、糖質制限した人に、テスト前に糖質を摂取させずに75gOGTTを実施する。


「あああ!せ、先生、血糖値がすごく高い!耐糖能が落ちています!!」

「ほお~ら、ごらんなさい、私が言ったとおりに、糖質制限するとこんなに膵臓の機能が落ちるんですよ。(にやり)」

「せ、せんせい、私は糖質制限やめて、先生の言うとおりにカロリー制限して糖質を60%摂取するというバランスのいい食事に戻します。よろしくお願いします。」

「よかったです、あなたが糖質制限のようなバカな考えから正しい食事方に戻ってきてくれて。(うへへへ)」

「死ぬまで先生についていきます!」

「いっしょにがんばりましょう。(バカな終身顧客確保~♪)」


こういう状況の方がずっと多いような気がします。




糖質制限している人の食後高血糖の測定に関しても、注意が必要




これ、同じことが言えます。

糖質制限している人は血糖値測定も好きだったりするので(笑)、いろんなものを食べては食後血糖値の推移を測定するという実験をします。


以前に書いた、冷えたおにぎりを食べると血糖値が上がるとか上がらないとかいう話。

冷めたおにぎりであればでんぷんβ化してるので食べても血糖が上がらないwww
http://xn--oqqx32i2ck.com/review/cat6/post_232.html

わたしは、「上がらないわけねーだろ!」と、書いちゃったわけですが、実際に測って見られた方の結果は、上がる方と上がらない方に分かれるという結果が出たそうです。

こちらの方のブログです。

実験A-9 神々の戦い3 ポリアフ vs 渾沌~冷やご飯は血糖値を上げない?おにぎりダイエットの真実に迫る!その1
http://carbo-free.jp/smbg/hot-rice-cold-rice/

実験A-10 神々の戦い4 スカジ vs 渾沌~ぼそぼその冷やご飯は血糖値を上げないことが分かったが、普通においしい冷やご飯はどうなのか?おにぎりダイエットの真実に迫る!その2
http://carbo-free.jp/smbg/cold-rice2/

実験A-10 追記 冷やご飯でも血糖値上がる方がいます
http://carbo-free.jp/smbg/cold-rice3/


この時の糖質負荷量、個人差はありますが、おにぎり一個だと30グラム程度と推測されています。

この程度の糖質負荷だと、ひとつには、個人のインスリン分泌能に大きく影響されるでしょう。

でも、冷えたおにぎりであれば血糖値が上がらない場合もある。。。

(それにしても、見事に血糖値が上がる人と、上がらない人とに分かれているようです。)



なんで上がらないのかなあ~と思ったのですが、

これ、75gOGTTの注意書きを読むと、ひょっとして、と思う部分はありますよね。

その前の数日間の糖質摂取の状態と、絶食時間に左右される可能性もあるのです。


糖質制限している人が、冷えたおにぎりを試しに食べてみた実験と、温かいおにぎりを食べてみた実験。

それぞれ、実験実施前数日間にわたって糖質摂取量や絶食時間をきちんと調整して行われた実験なのかどうか。


血糖値が上がらない人の場合、実験前に数日にわたって別の糖質負荷実験をやっていたとしたら。

その糖質鍛錬の影響でインスリン分泌が快調になって血糖値がすぐに抑えられただけなのかもしれません。


逆に血糖値が上がるという人では、ずっと糖質制限していて、いきなりテストに臨んだのかもしれません。


また、コントロール実験である温かいおにぎりを食べるというテストと、冷えたおにぎりを食べるテスト

どちらを先に行っていたのか?

テストとテストの間は十分に空けたのか?


その辺のところも気になります。



ただ、何人もの人が、温かいおにぎりでは血糖値が上がるけど、

冷えたおにぎりでは血糖値が上がらないと言っているみたいなので、

その辺の条件を考慮しても、冷えたおにぎりは私が思っているよりも血糖値を上げにくいのでしょうね。


でんぷんのβ化が一気に進んでいるとは思えませんが(そんなもん食えるか!)、

何か別の要因があって、でんぷんの分解と糖質の吸収に影響するのでしょうね。


例えば、

アミラーゼは37℃付近が至適温度のはずなので、温かいおにぎりをほおばった時と冷たいおにぎりをほおばった時ではでんぷんの分解のされっぷりが異なるでしょうし。



いずれにせよ、検証実験をきちんとやることは大事だなと思いました。

とはいえ、症例数を集めて検証してからしか記事を書いちゃダメといわれたら、半年に一回ぐらいしか記事を書けなくなっちゃいます。



ですから気前のよいみなさん、今後もデータ提供よろしくお願いします! ←(;^ω^)


2015年7月22日 22:09

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コメント(26)

先生、こんばんわは。
先日は、いろいろありがとうございました。

先生のお言葉を受け、およそ5年ぶりの糖尿病専門クリニックに行ってきました。
5年間に比べ、多少悪くなっていたので、40分近くいろいろお話をしていただきました。
その時、採血した結果が出たのですが。

それで、結果が出たのですが。

空腹時血糖値 97mg/dl (12月 220mg/dl)(4月140mg/dl)
HbA1c(NGSP)5.8%  (12月  8.6%)(4月  7.6%)
GA 14.8%
1.5AG 5.8ug/mL
アルブミン/Cre 尿 43.6 mg/g.cr (12月尿蛋白(+))
インスリン 9.9 

GOT 40
GPT 51
γ-GTP 47
尿酸 8.6

血圧 150/100
伸長174cm
体重95キロ

※この2か月全く体重が変わりません。
 酒のせいなのかなぁ。?


この結果は、厳密には(前回は半年とか書いちゃいましたが)GW明けから2か月間のスーパー糖質制限食でのものです。

ところで(診察室で)
私:「1食糖質20g以下の糖質制限をしています」
先生:「その割には体重落ちないね(苦笑)」
私:「・・・」
先生:「なんで20gってわかるの?」
私:「糖質1gで3mg/dl上がるから、食後血糖値をはかることによって・・・」
先生:「3mg/dl上がるとはかぎらないよ。ネットで見たんだろうが」
私:「はぁ」

先生:「先生は糖質制限は、理解できます。理にかなってますよ。」
   「しかし、続かないでしょ?」


5年間で、2回失敗してる身には・・・。その通りかと?

先生:「食事は葉野菜を中心に、タンパク質と順番に食べてください。
    糖質は、ご飯150gを取りましょう!!」


私:「えっ、1日に150gですよね?」、
先生「いや、1回です」
私:「・・・」


1食150gもご飯を食べて、よくなるのでしょうか?
(このクリニックは、これでよくなっている方がほとんどだそうです。しかも、薬なしで)

食べる順番で血糖値の上昇が抑えられるということでした。
うーん。

今回は、蛋白尿が出たこと、早朝空腹時血糖値がなかなか下がらないこと。
さすがに、このままでは、人工透析もありえると思い、糖質制限をしてたのに。

とてもご飯を150グラムも毎食、食べる気にはなりません。(悪化するのは目に見えてます)

とりあえず、初めて降圧剤を飲むことにしました。

推定70g程度、200mg/dlは、上がるでしょう。


以上、質問というよりは、お礼とご報告でした。

PS.他に検査する項目はあるでしょうか?


カルピンチョ先生、初めまして、ishvaと申します。当年とって51歳の♂です。
13年ほど前に1度糖尿病型と診断され、医師からは投薬ではなく食事と運動で様子を見ましょうとなって、たまたま知人から聞いた「炭水化物ダイエット」なるものを当時ググって、食後の運動と合わせて半年で一旦脱出出来たのですが、ここ10年で再び悪化して来た、という経歴です。
糖質制限暦はまだ1ヶ月なのですが、開始前は170cm/73Kg 空腹時135/HbA1c 6.2でしたが、現在は自己測定ではありますが、69Kg/空腹時100前後となり、このまま続けていければ多分元気に天寿を全う出来るかな、と思っている次第です。

こちらのブログは糖質制限という言葉を知ったあとにたまたま検索で見つけて拝読するようになりました。もの凄い量の知識と情報に圧倒されてます。大変ありがたく、一言お礼をと思いコメントさせていただきました。

また、先のコメントで「同じ量の糖質を同じ人物が摂取してもその前後の糖質の摂取の仕方で食後血糖上昇値は全く異なる結果になる可能性が大きいです」と仰ってるをの読んで、まさに当てはまるな、と思うことが、自己測定していて思う事しばしばです。

自分は食品の成分表示もしくは厚労省の食品成分表を使って毎食必ず口に入れたものの糖質(または炭水化物)、カロリー、タンパク質、脂質、食塩を全てExcelでまとめて管理してます。なので、食前計測->摂取糖質量計算->2時間後計測、と行ってるのですが、計測値にも計算値にも誤差はあるのはわかっていても、腑に落ちないケースがままあるので、はてさて、と思っていた次第です。個人的には体調や食事の順番、質などいろいろとあるのだろう、と思っておりました。

長くなりましたが今後とも先生のマイペースでのエントリーを楽しみにしつつ、膨大な過去ログを日々読みながら楽しませていただこうと思っています。

なるほどと思える話と投稿を前の前のスレから拾い読みさせていただきました。
私も、2年以上糖質制限して、最近では微糖の缶コーヒー一本で猛烈な睡魔に襲われます。
今では1日1食で昼食は取らないので睡魔とはおさらば出来ています。
この記事との整合性として、私の感覚ですが、少量の糖質摂取では普段糖質制限している人の脾臓は元気で大量のインシュリンが出て猛烈な睡魔に襲われる。

セイゲニストが大量の糖質摂取した場合、普段から脂質代謝を使ってグルット4が鍛えられていないセイゲニストは高血糖状態になる。
という事はセイゲニストが昼飯に少量の炭水化物を食べると眠くなり、大量の炭水化物を食べると眠くならない?

と言う命題が発生する様な気がします。

実験していないのでわかりませんが、確かに夕食時アルコール飲みながらの大量炭水化物摂取においては眠くならないです。

ただし体重が猛烈に増えます。高血糖状態が長い間続くので。
私も糖質オンナイトをすると一晩で2〜3kg簡単に増えます。

カルピンチョ先生

この度は恐れ多くも先生のブログにお取り上げいただきまして恐縮至極でございます。

いつも鋭いご高察、楽しく読ませていただいております。

他の方がどのような状況で実験されたのかまでは伺っておりませんが、私が一連の実験を行っている状況をご説明いたします。

測定実験は、原則として週に1回、多くて2回まで、午前11時~12時の間に始めると決めております。1日の最初の食事を実験に当てております。

私は境界型なのであまり血糖値を上げたくありませんし、上がろうと上がるまいと、糖質を多めに摂れば日中の体重が増えることが多いのでいやだからです(減量中でもありますし)。

測定実験のない日は、少なくともここ2ヶ月の間はほぼ完全に糖質を抜いております。それまでは、「α-GI+主食系」を昼に摂ることが週に何度かありました。

おにぎり実験を行ったのはある週の金曜日ですが、この週は、

・月曜:お付き合いで中華料理(糖質多め)

・火水木:「スーパー糖質制限」

でした。減量日記も書いているので、体重、食事、運動量は毎日メモしております。

この1週間ほどは、冷たい麺類で血糖値測定比較をしておりまして、連日冷えた麺類を食べて血糖値がガンガン上がっております(;´∀`)

以上、ご参考になれば幸いでございます。

先生、こんばんは。
夜遅くに早々のご返信、恐れ入ります。

言葉足らずで、申し訳ございません。
実は、昼間に書いたもので、先生の記事を読まないで、投稿してしまいました。

血糖値上昇を60mg/dlまで許すつもりはないんです。
糖質はできることならとらないことにしています。

ここまでは「許す」とだんだんそれに甘えてきて、
それで2回は失敗してきました。

糖尿病腎症なわけですから、危機感は結構あります。
今度、「糖毒」になったら、薬、インスリン注射になるだろうと思います。

しかし、2か月間のスーパー糖質制限でも痩せない。
いろいろ調べても当てはまらないんです。

大食漢でもないし、糖質も制限できていると思います。
思い当たるのは、やっぱり「酒」。
酔いますけど、二日酔いはほとんどなくなりました。
それをいいことに飲みすぎていると思います。

吉野事件。
以前あっさり無視されましたが、見解はあるのでしゅうか?
外科医とは関係ありませんが、お父上が産婦人科ということであれば・・・。
無視されて結構ですよ。

ちょびっと横入り。

食事みたいに365日つきまとう事が関わる場合、
データを取る際の条件を完全に揃えるのが
とても難しいんでしょうね。

血糖値はデバイスが格安になったおかげで
(でもチップたけーよ)誰でもデータが
取れるようになった。

けど、かるぴんちょ先生が以前おっしゃっていた
制御不可能?といいましょうか、シロウトが
野放図にデータが取れちゃうようになった功罪も
大きいと思います。

んま、難しい事はあまり考えず、コーラ・ゼロ
のワイン割と米国産豚ばら肉を楽しんでおります。

根本に戻るんですけど、かるぴんちょ先生が
昔おまとめになった「食っちゃダメ!絶対!6品目」
を守るだけで十分じゃないのかなぁ。

というわけで、メンドクサがりや人間に最高な
健康管理の方法。それが糖質制限です。
しかもなれると金、かかんないし。

今日の酒なんてボトル300円ワインだし
肉は100g/46円ですよ。

それでいて、江部先生の糖尿病の原因となった
1本3000円ぐらいの吟醸酒と
1本250円のエビスビールより
体に良いというのがなんとも不思議です。

いつも、カルピンチョ先生のブログ記事は楽しみにしています。

今回の記事は、絶食時間が長いと耐糖能が低下するが、検査前から糖質を摂取すればインスリン分泌に対する呼び水効果があるということで理解しました。そこで質問させて下さい。

糖質制限すると耐糖能が落ちるということは、糖質を摂っていない間だけの一時的なものなのでしょうか。それとも、例の「廃用委縮」が膵臓でも進んでしまうものなのでしょうか。

私は数年前に実施したOGTTの結果、境界型と言われました。今は、さらに悪くならないように、現在糖質制限をしています。自己血糖測定をすると糖質1gで2~3mg/dL上がります。

1日最低150g以上の糖質を3日以上摂ってから再度OGTTをすれば、現在の耐糖能がわかるのかもしれませんが、怖くてする気になりません。

若い時のような耐糖能に戻ることや、糖質の多い生活は望みませんが、基礎インスリンの分泌はずっと維持して行きたいと思っているので、糖質制限からは戻れません。

カルピンチョ先生

>「うわあ!おもしれえ!俺の体!」

これ、ほんと~~に「名言!!」です。

私の場合、「うわあ!おもしれえ!俺の体!脂肪の塊じゃん!」となっております。
今月6日の採血の結果が届きましたの記しておきます。

・総コレステロール------244mg/dL
・HDL-----------------50mg/dL
・LDL----------------151mg/dL
・TG-----------------171mg/dL
・ケトン体分画
総ケトン体-----------2940μmol/L
アセト酢酸------------390μmol/L
3ヒドロキシ酪酸----------2550μmol/L
・脂肪酸4分画
ジホモɤリノレン酸-----------33.0μg/mL
アラキドン酸-------------328.1μg/mL
エイコサペンタン酸----------155.8μg/mL
ドコサヘキサエン酸----------310.3μg/mL
EPA/AA比-----------0.47・・これ残念、前回1.10
                   
補・インスリン精密測定2.1μU/mL

ɤリノレン酸以外すべて基準値オーバーなのであります。

よい子の皆様、決して真似しないで下さいませ。
即スタチンが処方されるはずですので。
私の場合、意図的にそうさせております。・・・(笑)

>カルピンチョ先生

丁寧なご説明、さっそくありがとうございました。

糖新生をコントロールしている基礎分泌があり、全く使わない(disuse)ことはないので「廃用委縮」にはならないこと、理解できました。

筋肉でも、寝たきりで全く使わないと衰えますが、普通に生活していれば維持できますしね。

エスキモーの人々の話、アルコールの例もたいへんわかりやすかったです。

なんだか、低レベルの糖質を少しずつ取るほうが良いのか…

よくわからない結論ですね。

一つわかってることは…

「誰にでも共通に健康になれる食事配分など幻想に過ぎない」ってことかな…

実はわたしはお酒全く飲まない人なんですね。

でも、糖尿病になっちゃいました…ってことで、お酒が糖尿病に悪いは余りあてにならないと思ってますw


あ、でも、お酒が飲めないわけじゃなくて…
飲むときはワインボトルを1本くらいは余裕であけられちゃうんです。

日本酒は大好きでした。


で、ここ4ヶ月まったくお酒飲んでいません。

でも、飲むと翌日に血糖値が76とかありえないくらいに低くなります。

もしかしてなんですけどね…
お酒強い人は普段から糖新生が強く出てて、そのために高血糖になってるという可能性はないものでしょうか?

あれです!、寄生虫がいなくなった免疫系が自分自身を暇つぶしに攻撃するって病気!
あれと同じかも…

もしかしたら、これまであまりお酒を飲んだことがないという人が糖尿病になった場合、酒精制限下で、飲酒をしたほうが糖尿病から離脱する可能性って無いですかね?

酒精制限というのがミソで…
毎食ごとに赤ワイン、グラス2杯を薬として飲む!

なんて夢の様な治療法にならないかなぁw

>その前の数日間の糖質摂取の状態と、絶食時間に左右される可能性もあるのです。

って話ですね。

糖質を摂取するほうが試験結果が良くなる?=血糖値が低くなる?
糖質を摂取しないと試験結果が悪くなる?=血糖値が高くなる?

こうなると、糖尿病の条件とか基準はあっても、糖質を前日に食べておいたほうが「インスリン抵抗性」は低くなるってことなのか?ってね^^;

なんか「インスリン抵抗性」ってのもずいぶん曖昧なんだなって印象を持ったもので…

結局糖質を少しずつ食べるほうがインスリン抵抗性は下がるって話なのかなと…

結局、血糖値を管理するっていうのがそもそも、絵に書いた餅なのかなと…

はじめまして はくさいと申します

11月18日に糖負荷検査を受けに行きます
今度で2回目です
1回目は6月に受けました
結果2時間後の値が200を超えまして「糖尿病型」と言われました。というのもHbA1cが5.4%だったためです
前回の検査前1か月ほど1日糖質摂取量30~40gほどの糖質制限を実施していたかと思います

今度は前回と別の病院で改めて検査を受けることにしました
その際、前回の病院では言われなかったのですが、検査日前3日は1日に糖質を150gは取るようにとの注意を受けました

今日現在、前回検査より、4か月ほど1日当たり30~40g程度の糖質摂取量だと思います

3日と言わず、これから検査日まで1週間程度は糖質摂取量を増やした方がよいとおもわれますか?


先生、こんばんわ

先日、糖負荷検査について質問させていただきました
はくさいと申します

本日、検査を受けてまいりました

結果は以下のとおりでした

空腹時  97
30分時  146
60分時  126
90分時  134
120分時 118

HbA1cは4.9でした
前回は、よく覚えておりませんが、1時間値が270、2時間値が210とかそんな値だったと思います

もちろん、医師からは、正常な値で問題ないと言われました


が!!・・・・

実は、検査を受ける前に、前日と当日の朝にどうしても不安で
ハイボール(350ml 9%)を1本飲んでしまいました

カルピンチョ先生に怒られると思いながらも投稿させて、いただきます

アルコールが検査にどの程度影響があるものなのでしょうか

ちなみに、今回に検査にあたり、3日間は糖質制限は解除しました


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carpincho3

50代の男性医師です。低糖質ダイエットを実践してその効果に驚き、このサイトを作りました。

連絡先はこちら↓
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私のブログをまったく読まずに一方的に質問を投げかけるのはおやめください。 いただく質問の答えは、ブログ内の記事、あるいはコメントでのやり取りに記載されている場合が多いと思います。 量が多くて読むの大変だから、ということであれば、知恵袋などの質問サイトをご利用なさってはいかがでしょうか。 また、コメントへの返信やメールへの返信は「無償の善意の第三者」としてやり取りさせていただいているつもりです。 自分の家臣に問いただす殿様みたいな非常識な投げかけは、ときに無視しますので、あしからずです。 コメントやメールには医学的に間違いないようにお答えしたいと思いますし、急に忙しくなって対応できないこともありますので時間がかかる場合があります、ご了承ください。


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糖質制限がうまくいかない人は明らかに一定数存在しますし、その方々の存在を否定するつもりなど毛頭ありません。
人はそれぞれ遺伝子が違い、環境が違い、そのアプローチに挑むときの年齢や健康状態も違うのですから、同じことをしても同じ反応が出ないのは当然のことだと思います。 私も、そのことについては頻繁に言及しています。

しかし一方で、記事一つ一つは、異なる人へ向けての異なるメッセージです。
すなわち、個別記事というものは、どういう人々に何を伝えるか、ターゲットを明快にして書くものだと私は考えています。
そういうところでいちいち、しかし、例外はあります、とか言って全ての人に配慮した注釈を付けると、読む側もメッセージがなんなのかわからなくなります。

したがって、読まれた方の立場次第では、その記事では自分の存在を無視されているように感じる、配慮が足りないと感じられる記載内容があり得ます。
その場合、その記事はほかの人に向けられた記事であると、スルーしていただけたらありがたいです。

よろしくお願いします。

ぽっちゃりも糖質も菊芋におまかせ ↑宣伝ヽ(´▽`)/
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